Minoura Japan – RDA80

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RDA80-D(赤色)/RDA80B-D(青色)

タイヤ摩耗がまったくない,世界で唯一のトレーナー

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MTBでの使用

自転車の室内トレーニングを行ないたいと望む人は,なにもロード乗りばかりとは限りません。MTBライダーでも脚力や心肺能力を鍛えるためにトレーナーを利用したいという方は多くいます。
しかしMTBには特有の凸凹のトレッドパターンを持つタイヤが装着されており,それで通常のタイヤドライブ式トレーナーを使用すると,ブンブンというとてつもない大きな騒音が発生してしまいます。これはライダー自身が不快なだけでなく,近隣の方への迷惑ともなり,平穏にMTBを楽しみたいという方にとっては悩みの種でした。

この問題を防止するため,後輪のタイヤを表面のなめらかなスリックタイヤやセンターリッジタイヤに履き替えてトレーナーを使用することを各自が行なってきましたが,トレーニング専用にホイールを1本用意するか,さもなければ山を走りに行く都度いちいちタイヤを交換しなければならないという面倒がつきまとっていました。

弊社のリムドライブ式トレーナー(特許取得済)は,タイヤには一切触れずゴムローラーをリム側面のみに当てて駆動する方式のため,タイヤのトレッドパターンに起因するひどい騒音がいっさい発生しません。

ロードでの使用

リムドライブ方式はタイヤがまったく摩耗しないという画期的な特徴をも持っているため,高価なタイヤの摩耗を少しでも抑えたいというローディにも最適な機構と言えます。つまりリムドライブシステムはロード・MTBのどちらにも使用できるわけです。

RDA80Bはカラーが赤色から青色に変更されたのみです。内容に変更はありません。

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リムドライブ方式とは

タイヤにはいっさい触れない世界で唯一の方式です

タイヤのトレッドパターンに凹凸のあるMTBでタイヤドライブ式トレーナーを使用しようとすると,ブロックとローラーとが連続的に当たる「ブンブン」という非常に大きな音や振動が発生してしまい,かなり不快です。マンションなどの集合住宅では近隣に絶対に使用を許してもらえないほどの騒音になり,そのためにはトレーニングのためだけにスリックタイヤに履き替えるしかなく,非常に面倒です。

リムドライブ方式はタイヤにローラーを押し付ける一般的なタイヤドライブ方式とは異なり,後輪のリム側面(ブレーキシューの当たる部分)のみにゴムローラーを押し当てて駆動する方式のため,タイヤにはいっさい触れることはありません。そのためどのようなタイヤであっても(極論すればタイヤがなくてもリムだけで)使用できる世界で唯一の方式です。

音や振動が出なくなるのと同時に,タイヤドライブ式トレーナーの最大の問題点であるタイヤの摩耗がいっさいないため,高価な決戦用タイヤを履いたロードでレース直前のウォーミングアップを行なうのにも,何の気兼ねもなく行なうことができます。
実際にレースパドックで弊社のリムドライブ式トレーナーを使用している比率は,特にプロ選手を中心に高いです。

リムドライブの構造

リムを左右からゴムローラーで挟んでいます

RDA80のリムドライブ方式は,後輪のリムを左右からゴムローラーで挟む構造です。左側が負荷を提供する側で,右側がバネで押されてくる負荷装置側のローラーを反対側から支える補助ローラーになります。
ゴムローラーはそれぞれバネで常にリムに向かって押し付けられるようになっているため,ペダルを踏み込むことで車体がしなりホイールが左右に振れたとしても,常にその動きに追従するようになっています。

リムを強制的にバネで挟み込むことでホイールが変形してしまわないかという心配は無用です。ホイールが歪むほど強い力で押し付けているわけではありません。
またゴムローラーの材質はブレーキシューとほぼ同じにしてありますので,リムを損傷させる心配も不要です。

タイヤドライブにおけるローラーのタイヤへの押し付けの力に比べて,リムドライブでのリムへのゴムローラーの押しつけはどうしても弱くなります。そのため勢いよくスタートしたり急激に加速する際は,ゴムローラーのグリップの限界を超えて瞬間的なスリップを招いてしまうことは避けられません。
そのため負荷装置側のローラーを補助ローラー側より少し強めにリムに押し付けるようにすることが,スリップを防ぐコツです。それには左右のハブハンドルを操作し,ホイールの位置自体をやや左寄りにセットして行ないます。

対応ホイールサイズ

一部の24インチから700Aサイズまで対応します

RDA80の対応ホイール(リム)サイズは,縁から縁までの外径を計測したとして,最小直径510mm(半径255mm)から最大直径660mm(半径330mm)までです。

ただし負荷装置が取り付けられる金具の上部に段差があるため,安定して負荷装置が取り付けられるのは直径540mm(半径270mm)からになります。それ以下のサイズは「とりあえず使える」レベルですのでご注意ください。

ホイール(リム)サイズはメーカーや断面形状によってまちまちです。
特に24インチホイールを使用する場合は,まずご自身のホイールのサイズを実測して,上記範囲に入っているかどうかを確認してください。
ETRTO規格に存在するだけでも,「24インチ」と称するホイールには507mmから540mmまであります。つまり507mm規格のホイールでは,たとえ24インチと称していてもRDAでは使用できないことになります。

なお一般的な26インチMTBホイールは直径570mm(半径285mm),700cロードホイールは直径630mm(半径315mm)ほどです。

磁石式負荷装置

シングルマグネットの改良型マグターボ方式

当社が特許を所有している「マグターボ」原理では,相向き合う2つの磁石の磁極位置関係を変化させることで負荷調整を行なうこととなっています。
磁石同士が引きつけ合うSとSあるいはNとNとの位置においては磁束量が最も多くなるため,発生する負荷も大きくなります。逆に反発し合うSとNの関係では負荷は理論上ゼロになります。しかしそれには磁石を2つ使用しなければなりません。

RDA80のリムドライブ式ユニットでは,磁石を1つしか使わない改良型の負荷機構を採用しています。つまり反対側の磁石の代わりに鉄製のフライホイールを代用し(磁石に近づけると鉄は磁化するため),フライホイールと磁石との間隔を調整することで負荷を変化させています。

RDA80のフライホイール重量は0.8kgで,振動の少ない削り出しのものを使用しています。

RDA80では,負荷調整をリモコンで行なえるモデルは用意しておりません。

ERGO型フレーム

最中(もなか)合わせ構造の高剛性フレーム

RDA80では剛性感に定評のあるERGO型フレームを引き続き採用しています。

表側はコの字断面に絞られた鉄板で作られており,全体に緩やかにカーブさせた上で,四角断面から変形六角断面に徐々に変化していく形状により,単なるパイプよりも遙かに強い剛性を確保することができました。
また裏側には別部品での補強が入ることで全体が最中合わせ構造となっており,軽さと剛性とデザインの3つを同時に実現させたデザインとしています。

RDA80の荷重制限は,自転車込みで120kgまでです。

標準状態で対応する後輪ハブ軸のオーバーロックナット寸法は120〜145mmです。

スペック

RDA80-D

製品コード
400-5900-00(赤)/400-5920-00(青)
負荷調整
マニュアルレバー式7段階
フライホイール重量
0.8kg
適合ホイールサイズ
24〜27インチ/700c
適合リアハブ幅
130〜145mm
設置時寸法
W 630 x D 460 x H 390 mm
本体重量
8.0kg
最大荷重
120kg(自転車含む)
付属品
取扱説明書,専用クイックレリーズ,マグライザー,製品保証規定カード
価格
30,450円(税込み)
保証期間
1年

注意・制限事項

注意していただきたいこと

  • 一部のディスクブレーキ専用リムに見られるような,リム側面に8mm以上の垂直面がないホイールでは使用できません。
  • 回転しているフライホイールや車輪に巻き込まれると怪我をしますので,これらには絶対に触れない,また触れさせないようにしてください。特に小さなお子様やペットには注意してください。
  • RDA80における荷重制限は,自転車込みで120kgまでです。
  • カップリングは付属のクイックレリーズに最も対応する形状にしてあります。ご自身のクイックレリーズをそのまま使うのではなく,付属のものに交換することを強く勧めます。ご自身のクイックを使用したことによる一切の不具合につきましては,その責任を負いかねます。
  • 内装変速機が装備された自転車ではご使用いただけません。
  • クイックレリーズ式ではないナットタイプのハブには対応していますが,ピストやシングルギアバイクなどのような幅の狭いハブには適合していません。
  • 構造上ややスリップを感じる場合がありますが異常ではありません。

オプション

快適にトレーニングしていただくためのオプション品

トレーニングマット2
床を汚れや傷から防止すると同時に,床への振動を最大75%カットするフロアマットDoticon_grn_Right.png
追加補助パッド
トレーナーの脚の下に敷くだけで床への振動を抑える10cm角のパッド4枚組みDoticon_grn_Right.png
セーフティネット2
トレーニング中にかく塩分を含んだ汗から車体を保護するプロテクタDoticon_grn_Right.png

データダウンロード

専用ページへジャンプ Doticon_grn_Right.png

リムの断面形状

Mavicのディスクブレーキ専用リムですが,使用できますか?

弊社のリムドライブ方式は,リムの左右からゴムローラーを押し当てて抵抗を得るという構造ですので,リムの側面にゴムローラーが当てられるだけのスペースが必要です。
一般的なVブレーキに対応したリムであれば問題なくお使いいただけますが,一部のディスクブレーキ専用リム(たとえばMavicのCrossMax Discシリーズなど)にはブレーキシューを当てるためのスペースがない形状のため,リムドライブ式トレーナーは使用できません。

最低でも8ミリの高さの垂直なスペースがあるリムでお使いください。

スリップ

ペダルを踏むとズルッと滑るような感触があるのですが

タイヤドライブ方式のトレーナーでは,ローラーを強制的にタイヤに押し当てて駆動しているため,かなり強いグリップ力を発生しています。そのためほとんどのケースでスリップを感じることはありません。

しかしリムドライブ方式では,バネによりゴムローラーがリムに押し当てられているだけのため,ペダルを強く踏み込むなど急激なトルクをかけるとローラーとリムとの間でスリップが生じます。
これはリムドライブ方式特有の宿命であり,スリップは異常なことではありません。
できるだけトルク変動が起きないようにペダリングするよう注意してください。

ノイズレベル

リムドライブなのに,タイヤドライブより騒音が大きいのですが

トレーナーの使用において,みなさんが最も気にされることは「静かかどうか」という点です。

たしかにリムドライブ方式は表面の滑らかなリム側面にゴムローラーを押し当てているだけのため,その構造における騒音発生は理論的には少ないはずなのですが,リムドライブはタイヤドライブよりははるかに複雑な構造であり,特にVベルトによる駆動伝達方式のため,そこからのノイズ(ベルトのうなり音)が別に発生してきます。
そのため,以前は(タイヤドライブ式負荷装置がまだそれほど洗練されていなかった頃は)リムドライブの方が静かだったのですが,現在では逆転してしまい,タイヤドライブの方がリムドライブよりも静かになってしまっています。