Minoura Japan – RS-5000

RS-5000

軽量アルミ製本格的ワークスタンド

ワークスタンドとは

ワークスタンドとは,しゃがんだりかがみ込んだりしない,楽に立った姿勢のままで整備作業が行なえるように,自転車を床(地面)から持ち上げて保持する整備台です。
保持した自転車の角度を変えることもできるため,たとえばフロントブレーキ回りの整備を行ないたい場合には自転車を前上がりの姿勢にして,目の前にブレーキを持ってくることができます。

RS-5000はこのうち特にレース会場への持ち出しなど可搬性を重視した軽量なアルミ製の折りたたみ式ワークスタンドで,いつでもどこでも本格的な整備作業が行なえます。もちろんアルミ製なので錆とも無縁です。

フレーム設計

RS-5000は折り畳まれている2本の脚を展開することで3点で自立します。ParkToolなどの4点式とは異なり,多少床面が平坦でなくても三脚の要領で安定して設置できます。
またその接地面積も他社製ワークスタンドよりもはるかに小さくて済みますので,限られた場所でも使用することができます。特に壁際で使用する際は三脚式のものよりもずっと壁に寄せて設置することができます。

脚の展開および支柱の上下調整はクイックレリーズ式で,工具を使わずに行なえます。また折り畳まれているクランプの展開と固定も工具なしで行なえます。
運搬・収納する際には非常にコンパクトに折りたためます。

自転車はシートポストあるいはトップチューブをクランプされ,作業しやすい位置になるよう,好きな高さ,好きな角度で固定することができます。クランプの高さは床面から0.94〜1.51mの間で無段階に調整することができます。

クランプについて

最大直径65mmまでのパイプをつかむことのできるクランプは,わずか1本のレバーだけでクランプの開閉と開き幅の微調整の両方の操作が行なえる,便利な設計になっています。

工具皿について

標準装備の工具皿は支柱の中間ジョイントに装着され,取り外した部品や工具などを置いておくのに便利です。
工具皿の周囲には多数の孔やスロットが設けられており,工具一式を保持しておくのに便利です。

rs5000_blank.jpgRS-5000
rs5000_clamping-bike_seatpost.jpgrs5000_clamping-bike_toptube.jpgrs5000_folded.jpg
rs5000_clamp-open.jpgrs5000_clamp-closed.jpgrs5000_tray2-swivel3.jpg
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本体デザインについて

ボーイングとのコラボレーションによる共同設計

A字型の脚を持つRS-5000の基本スタイルは,今やすでにさまざまなメーカーにコピーされ一般的になってきていますが,もともとは弊社がボーイングの技術者と共同開発したものです。

Ultimateなどに見られる大型の三脚型ワークスタンドでは,強度を確保するため脚が空中に持ち上がっているがために作業の邪魔になったりつまずいたりすることがありますが,RS-5000のA型脚では脚は床面上を低く這っているだけなので安全です。
作業の内容によってさらなる安定が必要なときには,脚を踏み付けることで絶対的な安定を得ることができます。

RS-5000の構造は奥に邪魔な構造物がないため,A型脚の頂点を壁にぴたりと寄せて設置することができるため,狭いスペースにも設置することができます。

支柱は垂直ではなく意図的に手前に傾くよう角度が付けてあります。これはクランプに吊るされた自転車が,脚が作る三角形のスペースの中心部に位置して安定性を保つようにするためです。
さらにこの傾斜により,作業中にクランクを回さなければならないときでも,ペダルが支柱と干渉しにくいというメリットもあります。

脚の開閉や支柱の高さ調整は,すべてそれぞれのクイックレリーズで素早く簡単に行なえます。
またコンパクトに収納できるよう,クランプも折り畳み構造になっています。

クランプについて

わずか1本のレバー操作だけですべて行なえます

RS-5000に搭載されているクランプは,1本のレバー操作だけでクランプの開閉と開き幅の微調整が行なえるタイプで,クランプする自転車のフレームを潰したりしない改良型の方になっています。

レバーを押し下げればクランプは大きく開き,引き上げれば閉じます。
そのままレバー先端のノブを右へ回すと更に締め付けることができます。
ノブはクランプが開いた状態でも働くため,例えばシートポストからフレームにクランプ場所を変更するときでも,ノブを左回りに回すだけでクランプをあらかじめ大きく開いておくことができます。

RS-5000のクランプは直径25.4mmから最大直径65mmまでのパイプを掴むことができるまで大きく開きます。
またクランプは15度刻みで360度回転させることができ,自転車の前を目の高さまで上げたりして作業しやすい姿勢をキープすることが可能です。

旧型クランプ(RS-4000以前に使用されていたもので,小さな黒いノブのもの)では,クランプを大きく開こうとしてノブを緩めすぎるとレバーのネジ部が内部のロールナットから外れてしまい,元に戻すのに苦労していましたが,この改良タイプではネジの外れ防止機構も備わっているため安心してお使いいただけます。
RS4000_clamp-front.jpg旧型クランプ

カーボンフレームに使用する場合

カーボンフレームに使用する際の注意

基本的にRS-5000はカーボンフレーム製の自転車(薄肉アルミパイプ製のものを含む)に使用することに関しての制限はありませんが,下記の点については注意しておく必要があります。

1.正しいクランプのしかたを守る

RS-5000のクランプはRS-4000以前のものとは異なり,あらかじめクランプを閉じておいてから最終的にノブを締め込んでクランピングを完了させるタイプになっています。

以前のタイプでは,
 1)クランプの開き幅をあらかじめ調整しておく
 2)クランプレバーを引き上げてクランプを閉じる
 3)最後に「カツン」とリンクが中心点を行き過ぎてロックされる
という機構でした。
しかしこれは,もしクランプ開き幅の事前調節を誤ってきつすぎるつかみ方にセットしてあった場合,レバーを引き上げた際のテコの力が強くなりすぎてパイプを潰してしまうという危険がありました。これを回避したのがRS-5000に搭載した新しいクランプです。

新しいクランプでの操作の手順は,
 1)クランプの開き幅をあらかじめやや広めに調整しておく
 2)クランプレバーを引き上げてクランプを閉じる
 3)そのままではまだしっかりとつかみ切れていないので,ノブを時計方向に回してクランプを閉じる
というものになっています。
これにより,テコの力で強制的に強い力でフレームを掴んでしまうことなく,適度な力で自転車を保持することができます。

2.構造的にクランプできない場所がある

カーボンモノコック式のフレームでは一般的なスチールやアルミ製フレームとは異なり,トップチューブなどが全域にわたって同一直径であるとは限りません。通常,端の部分が太く,中央部が細くなるようにデザインされています。これは最低限の重量で最大限の応力に対応するための設計であるからです。

よほど問題はないとは思いますが,このようなテーパー部分をクランプしたとき,作業による振動や姿勢変化の連続により,クランプ位置がいつの間にかずれてしまっていることがあります。つまり初期のクランプ力が発揮できないまま自転車を保持していることがあり得るということです。
そうすると固定していたはずの自転車が角度を変えた途端にずり落ちてきたり,突然車体が捻って作業者側に回転してきたりして危険です。
そのような事故を防止するためにも,トップチューブの最も細くなっている部分をクランプするようにしてください。

またカーボンモノコック式のフレームはその製法上,丸断面ではなく四角形や三角形などの異形断面のフレームも作ることができますが,そのようなフレームではきちんと安全にクランプすることができません。
シートポストの断面が真円であれば,フレームではなくシートポストをクランプするようにしてください。

なお,真円断面ではないエアロ形状のシートポストは,よほど断面形状が軽い楕円程度でない限りクランプできませんし,すべきではありません。特にレーススペックのロードを整備する際にはこの点に注意してください。

3.ケーブルを挟まないように

RS-5000に限ったことではありませんが,トップチューブの下半分(真下や斜め下,側面も含む)を走っているブレーキケーブルをフレームと一緒にクランプしてしまうと,むき出しのケーブルでフレームを傷つけてしまう恐れがあります。
これを嫌って無理矢理ケーブルを回避するためクランプの外にケーブルを取り回すと,ブレーキケーブルのテンション調整(あそび調整)が正しくできなくなることがあります。

RS-5000のクランプには,真上および真下にケーブルを逃がしておくための幅1cmの切り欠きが設けられています。ケーブルはできるだけここを通すようにしてください。また実際の使用上では上下クランプが完全にくっつくまで閉じてしまうことはありませんので,側面方向にあいたスペースに通すこともできます。
ケーブル調整時にはクランプを閉じるのではなく,下側クランプに車体を載せただけの状態で作業することも必要になります。このときはバランスの崩れに注意してください。

RS-1600

上記のような問題を解消するためのワークスタンドに,RS-1600のようにフレームをクランプしないタイプがあります。
RS-1600は,前輪を取り外した前フォークとボトムブラケットとで車体を支えるタイプのワークスタンドです。RS-5000のように高い位置に車体を持ってきたり,作業しやすい姿勢に大きく車体に角度を付けることはできませんが(多少ならできます),フレームは一切クランプしない方式のため,フレームの潰れを気にされる方にはおすすめです。

工具皿(標準装備)

水平回転可能な工具皿(標準装備)

RS-5000に標準で装備されている工具皿は専用タイプです。他のモデルには装着できません。
工具皿は,支持枠を支柱の中間ジョイントにある孔に差し込んで取り付けます。その他の場所には装着できません。

部品皿は4つの区画に仕切られており,取り外した部品や工具などを置いておくのに便利です。
また工具皿の外周には合計24ヶ所もの孔やスロットが設けられており,工具を差し込んだり引っかけておくことができます。

工具皿は支持枠に沿って水平に回転させることができ,手の届きやすい場所に引き込んで使用することができます。

追加工具皿

希望小売価格:1,800円(税込)
SKU:411-1410-01

スペック

製品コード
410-2601-00(部品皿付き)
クランプ高さ
940〜1,510 mm
クランプ対応径
25.4mm~65mm
設置寸法
W 1,000 x D 700 mm
カラー
チタンカラー(アルマイト)
材質
アルミ
耐荷重制限
30kgまで(20kgまでを推奨)
重量
5.5kg(工具皿を含む)
希望小売価格
26,600円(税込)

※仕様・外観は予告なく変更することがあります。

注意・制限事項

注意していただきたいこと

  • ボトムブラケットを締め込むなど,過大な力をかける作業には適していません。
  • 必ず水平で平坦な場所で使用してください。傾斜地で使用すると転倒する恐れがあります。
  • 脚は必ずいっぱいに開いた状態(スライドがストッパーに当たるまで)で使用してください。途中で止めることは支柱の傾きを大きくするため,荷重に耐えられず転倒したり,支柱が下がっていってしまうことになります。
  • クイックレバーは必ずしっかりと閉じてください。緩んでいると支柱などが滑り落ちてくることがあります。
  • クランプはまずレバー操作で閉じ,それからノブを回して締め込むようにしてください。意図的にクランプの開きを狭めにしておきレバー操作だけで閉じようとすると,カーボンや薄肉アルミのフレームなどではパイプを潰してしまうことになります。
  • 自転車を直立させるような姿勢には適していません。また自転車をひっくり返して真上に持ち上げるのは危険です。ダウンチューブをクランプすることも,バランスが悪くなりますのでおやめください。
  • RS-5000はそれ以前のモデル(RS-4000以前)と酷似していますが,クランプには互換性はありませんので,旧型フレームにRS-5000のクランプを移植することはできません。